山のてっぺんから、里へ。
栃木の秋は、ゆっくり下りてくる。
日光・那須・塩原の見頃を先読みする
栃木の秋といえば、日光と那須の紅葉です。ただ、同じ県内でも見頃の時期には1か月以上の開きがあります。標高2000メートル近い那須岳の稜線と、平地の日光市街では、色づくタイミングがまるで違うからです。
そして2026年は、全国的に紅葉が遅めになるという予想が出ています。「10月に行けば県内どこでも真っ赤」というつもりで出かけると、少し早すぎるかもしれません。
この記事では、標高の高い順に「いつ・どこへ行けばいいか」を整理しました。
この記事は2026年9月12日時点の情報です。紅葉の進み方は今後の気温、台風、雨、強風によって変わります。県内の色づき状況がわかり次第、随時追記していきます。
2026年の紅葉は「遅め」からのスタート
ウェザーニューズが2026年9月3日に発表した第1回紅葉見頃予想によると、今秋は全国的に平均気温が高い傾向にあるため、見頃は平年より遅いかやや遅い見通しです。一方で葉の状態は広範囲で良好とみられ、鮮やかな色づきが期待されています。
エリア別に見ると、関東の見頃入りは10月中旬ごろから。栃木県内はこの中でも標高が高い場所が多いため、山から順に色づき始めることになります。
スポットごとの予想日も出ています。ウェザーニュースでは、那須岳の見頃入りを10月17日ごろと予想しています。例年は9月下旬から10月上旬が見頃とされるスポットなので、半月ほど後ろ倒しのイメージです。
紅葉は気温が下がることで進みます。夏の暑さが長引いた年は、その分だけスタートが遅れると考えておくと計画しやすくなります。
エリア別・見頃の目安一覧
栃木県内の主な紅葉スポットを、色づく順に並べました。左が例年の見頃、右が2026年の見頃予想です。
| スポット | 例年の見頃 | 2026年の見頃予想 |
|---|---|---|
| 那須岳 | 9月下旬〜10月上旬 | 10月17日ごろ〜 |
| 竜頭ノ滝 | 10月上旬〜下旬 | 10月22日ごろ〜 |
| 中禅寺湖 | 10月中旬〜11月上旬 | 10月31日ごろ〜 |
| いろは坂 | 10月中旬〜11月上旬 | 10月31日ごろ〜 |
| 日塩もみじライン | 10月下旬〜11月上旬 | 11月上旬を目安 |
| 日光の社寺 | 11月上旬〜中旬 | 11月13日ごろ〜 |
2026年の予想日はウェザーニュースの見頃予想によるものです。日塩もみじラインは2026年の予想日が確認できないため、例年の傾向からの目安としています。実際の色づきは今後の気温で前後します。
このほか、那須ロープウェイ周辺や那須湯本・殺生石といった那須の山麓側は例年10月上旬から下旬、奥日光の湯ノ湖や戦場ヶ原は例年10月上旬から中旬が見頃です。2026年はいずれも半月ほど後ろにずれると考えておくと計画しやすくなります。
那須の紅葉|県内でいちばん早く色づく
栃木県で最初に秋が来るのが那須エリアです。那須連山では山頂付近から色づき始め、少しずつ山麓へ下りてきます。上から下まで移り変わっていくため、那須だけでもおよそ40日間にわたって紅葉を追いかけられます。
那須岳・姥ヶ平
那須を代表する紅葉スポットが茶臼岳(那須岳)と、その裏手にある姥ヶ平(うばがだいら)です。
カエデやナナカマドの赤、ダケカンバの黄色、クマザサの緑が層になって重なり、那須でいちばんとも言われる景色になります。ひょうたん池まで足を延ばすと、色づいた斜面の向こうに茶臼岳が立つ構図が待っています。
例年は9月下旬から10月上旬が目安ですが、2026年の見頃入り予想は10月17日ごろ。半月ほど遅らせて計画したほうが良さそうです。標高1900メートル級の稜線なので、紅葉シーズンの朝晩はかなり冷えます。防寒着は多めに。
那須ロープウェイから湯本へ
山頂まで歩くのが難しい場合は、那須ロープウェイ周辺が選択肢になります。山麓駅から山頂駅まで一気に上がれるので、体力に不安があっても高所の紅葉を眺められます。
さらに標高を下げると、殺生石や那須温泉郷、つつじ吊橋のあたりが色づきます。例年なら10月中旬から下旬。山の上の紅葉が終わっても、麓ではまだ見頃が続いている、という時間差が那須の面白いところです。
那須ロープウェイの駐車場は早い時間に埋まります
紅葉シーズンの週末は、駐車場に入るまで1時間待ちになることもあります。時間に余裕を持って向かうか、県営の無料駐車場を含めて複数の候補を考えておくと安心です。
日光の紅葉|標高差1000メートルを味わう
日光は市内の標高差が非常に大きく、9月下旬から11月下旬まで、場所を変えながら長く紅葉を楽しめます。同じ「日光」でも、奥日光と日光東照宮周辺では見頃が1か月近く違うこともあります。
奥日光(湯ノ湖・戦場ヶ原)
日光でいちばん早く秋が来るのが、湯元温泉に近い湯ノ湖と、その南に広がる戦場ヶ原です。湯ノ湖は標高約1475メートル。湖を一周する遊歩道から、水面に映る色づいた木々を眺められます。
戦場ヶ原は、湿原全体が赤茶色に染まるクサモミジが見どころ。最後にカラマツの黄葉がシーズンを締めくくります。
竜頭ノ滝
奥日光のなかでも人気が高いのが竜頭ノ滝(りゅうずのたき)です。二手に分かれて流れ落ちる滝の両脇をカエデが囲み、水の白と紅葉の赤が同じ画面に収まります。滝壺前の観瀑台は混み合うので、早い時間帯が狙い目です。
例年は10月上旬から下旬。2026年は10月22日ごろから見頃に入ると予想されています。
中禅寺湖
男体山のふもとに広がる中禅寺湖は、標高約1269メートル。湖畔の遊歩道を歩くほかに、中禅寺湖スカイラインの半月山展望台から見下ろしたり、遊覧船の上から湖岸の紅葉を眺めたりと、楽しみ方に幅があります。
例年の見頃は10月中旬から11月上旬。2026年は10月31日ごろからの見頃入りが予想されています。湖畔と半月山では標高差があるため、同じ日でも色づきの段階が違います。
いろは坂
中禅寺湖と日光市街を結ぶいろは坂は、下りの第一いろは坂と上りの第二いろは坂を合わせて48のカーブが続く道です。ふもとの馬返が標高約800メートル、上りきった中禅寺湖畔が約1260メートル。この440メートルの標高差のおかげで、走っているあいだに紅葉の進み具合が変わっていきます。
2026年の見頃入りは10月31日ごろと予想されています。
途中の明智平からは、男体山、中禅寺湖、華厳滝が一度に見渡せます。ただし明智平ロープウェイは、2026年1月16日から2027年8月31日までリニューアル工事のため長期運休中です。2026年の秋は、ロープウェイで展望台へ上がることはできません。駐車場のある明智平まで車で上がり、そこからの眺めを楽しむ形になります。
紅葉期のいろは坂は渋滞します
通常なら20分ほどで抜けられる区間が、紅葉シーズンの土日祝には2時間以上かかることもあります。日中に到着する前提で組むと、帰りの時間が読めなくなります。早朝のうちに上ってしまい、昼過ぎには下りてくる。この流れが現実的です。
日光山内(東照宮周辺)
10月に行けなかった人にも、まだ機会があります。日光東照宮、日光二荒山神社、日光山輪王寺が並ぶ日光山内は標高が低く、奥日光よりも1か月ほど遅れて色づきます。
例年の見頃は11月上旬から中旬。2026年は11月13日ごろからの見頃入りが予想されています。朱塗りの社殿や杉並木と紅葉が同じ景色に収まるので、山の紅葉とはまったく別の秋を味わえます。
塩原と日塩もみじライン
那須・日光と並んでチェックしたいのが塩原温泉郷です。箒川が刻んだ渓谷沿いに宿が点在し、紅葉と温泉をまとめて楽しめます。
特に知られているのが、鬼怒川温泉と塩原温泉を結ぶ全長約28キロの日塩もみじライン。モミジ、カエデ、ブナ、ナナカマドなどが道の両側を染め、走り抜けるだけで紅葉狩りになります。標高差があるため、区間によって色づきの段階が違うのも面白いところです。
例年は10月下旬から11月上旬が見頃。2026年の具体的な予想日は確認できていないため、11月上旬を目安に考えておくと良さそうです。
里の紅葉は11月下旬まで
紅葉というと山へ向かう前提で考えがちですが、県北の市街地でも11月下旬まで色づきが続きます。大田原や那須塩原の公園、街なかの並木、神社の境内。わざわざ遠出しなくても、通勤路の途中に足を止めたくなる木が見つかります。
ひとことメモ
山の紅葉は「当たり年かどうか」より「当たり日かどうか」で印象が変わります。前日に強い雨や風が吹くと、ピーク直前でも葉が落ちてしまうことがあります。出発前日の天気は見ておいて損がありません。
結局、いつ行くのがいいのか
2026年の予想を踏まえると、狙いどころは大きく3つに分かれます。
10月中旬から下旬は那須岳。見頃入りは10月17日ごろの予想で、稜線から姥ヶ平にかけての紅葉が本番を迎えます。同じ時期、奥日光の湯ノ湖や戦場ヶ原も色づき始めます。
10月下旬から11月上旬は奥日光と塩原。竜頭ノ滝が10月22日ごろ、中禅寺湖といろは坂が10月31日ごろから見頃に入り、日塩もみじラインもこのあたりからです。那須の麓側もまだ間に合います。県内の紅葉がいちばん広い範囲で重なるのがこの時期なので、1泊するなら狙い目です。
11月中旬は日光山内。11月13日ごろからの予想で、東照宮周辺の紅葉はここまで待ってようやく本番です。
「那須と日光を一度に」と考えるなら、10月下旬から11月頭の週末が有力候補になります。
よくある質問
2026年の栃木の紅葉は、例年より遅いですか?
遅めの予想です。全国的に平年より遅いかやや遅い見通しで、関東の見頃入りは10月中旬ごろからとされています。例年の見頃時期から1週間から半月ほど後ろにずらして計画すると、大きく外しにくくなります。
10月上旬に行っても紅葉は見られますか?
標高の高い場所なら可能性があります。那須岳の稜線や奥日光は県内でいちばん早く色づくエリアです。一方、いろは坂や日光東照宮周辺はまだ緑の多い時期なので、行き先の選び方が結果を左右します。
いろは坂の渋滞はどのくらいですか?
通常20分ほどの区間が、紅葉期の土日祝には2時間以上かかることもあります。早朝のうちに上ってしまうのがおすすめです。公共交通を使う場合も、日光駅からのバスが同じ渋滞に巻き込まれる点は同じです。
11月に行っても間に合いますか?
間に合います。日塩もみじラインは11月上旬、日光山内は11月中旬が見頃の目安です。市街地の並木や神社の境内なら、11月下旬まで色づきが残ります。
明智平ロープウェイは乗れますか?
2026年の紅葉シーズンは乗れません。リニューアル工事のため、2026年1月16日から2027年8月31日まで長期運休中です。明智平の駐車場までは通常どおり上がれるので、そこからの眺めは楽しめます。
紅葉シーズンの服装はどうすればいいですか?
那須岳や奥日光は、平地との気温差が10度以上になることがあります。標高1500メートルを超えるエリアへ行くなら、真冬に近い防寒を用意しておくと安心です。
この記事のまとめ
- 2026年の紅葉は全国的に平年より遅いかやや遅い予想。葉の状態は良好で、鮮やかな色づきが期待できる
- 見頃入り予想は那須岳が10月17日ごろ、竜頭ノ滝が10月22日ごろ
- 中禅寺湖といろは坂は10月31日ごろ、日塩もみじラインは11月上旬が目安
- 日光の社寺は11月13日ごろ。10月に行けなくても間に合う
- いろは坂は渋滞するため、早朝に上って昼過ぎに下りる組み方が現実的
- 明智平ロープウェイは2027年8月末まで運休中


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