【2025年度】栃木の野生鳥獣 捕獲・被害状況まとめ
クマ・イノシシの「今」をデータで読む
全国的にクマの出没や農作物被害がニュースになる中、「栃木県の状況はどうなの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
2026年6月11日、栃木県が令和7年度(2025年度)の野生鳥獣の捕獲・農林業被害状況を発表しました。この記事では、発表された数字をわかりやすく整理しつつ、私たちの暮らしにどう関係するのかまで解説します。
1ひと目でわかる今年の数字
まずは主要な数字をまとめました。捕獲数は減ったものの目標は達成、被害金額はやや増加、という結果になっています。
2捕獲数:シカ・イノシシは減少
主な獣類の捕獲数は、シカ・イノシシともに前年度より減少しました。ただし捕獲目標自体は達成しており、対策が計画通りに進んでいることを示しています。
捕獲数が減ったことは、一見すると「被害が減りそう」と思えますが、実際の被害額は別の動きをしています。次で見てみましょう。
3農作物被害:イノシシが約6割
農作物の被害金額は2億5千6百万円(前年度比105%)と、わずかに増加しました。獣種別では、イノシシによる被害が全体の約59%を占めています。
※割合はイノシシ59%という発表値以外はイメージです。正確な内訳は県の発表資料をご確認ください。
作物別の被害ランキング
- 1位:稲(最も被害が大きい)
- 2位:野菜
- 3位:果樹
捕獲数が減っても被害額が減るとは限らないのが、鳥獣被害の難しいところ。捕獲頭数だけでなく、動物の行動範囲や農地との距離など、さまざまな要因が被害に影響します。特に稲作地帯では、イノシシ・シカへの警戒が引き続き必要です。
4被害金額の10年推移:底打ちから再増加
過去10年の被害金額の推移を見ると、興味深い動きが見えてきます。平成28年の3億8千万円台をピークに減少を続け、令和3年に底を打った後、ここ2年は再び増加に転じています。
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グラフを見ると、被害の大半(8割前後)は一貫して獣類によるもの。令和3年に底を打ってからは、2年連続で増加に転じています。令和7年は獣類の割合が87%と、近年で最も高くなっている点も見逃せません。長期的には減少傾向にあったものの、ここ数年はその流れが変わりつつある、という見方ができそうです。
5林業被害:面積は増加
林業の被害は、面積が45ha(前年度比145%)と増加した一方、被害金額は1億1千6百万円(前年度比99%)とほぼ横ばいでした。被害の内容は、シカ・クマによる成長した木の剥皮(樹皮はぎ)被害や、植えたばかりの幼い木がシカに食べられる食害です。
今回の発表では、クマによる林業被害も報告されています。全国的にクマの出没が増えている今、山林に入る際や山ぎわの集落では十分な注意が必要です。
6私たちの暮らしへの影響は?
「自分は農業も林業もしていないから関係ない」と思うかもしれません。でも、このデータは私たちの生活にも関わっています。
暮らしへの影響
- 家庭菜園・畑への被害:イノシシやハクビシンは住宅地の近くにも出没します
- レジャー時の安全:登山・キャンプ・山菜採りの際はクマ・イノシシへの警戒を
- 食卓への影響:稲や野菜の被害は、巡り巡って農産物の価格にも関わります
- ドライブ時の注意:山間部では野生動物の飛び出しにも気をつけたいところ
栃木は自然が豊かな分、野生鳥獣との距離も近い県です。日々のデータを知っておくことは、自分や家族の安全を守る第一歩になります。
?よくある質問
捕獲数は減少しましたが捕獲目標は達成しています。一方で農作物被害額はやや増加しており、捕獲頭数と被害額は必ずしも連動しないことがわかります。個体数だけでなく、動物の行動範囲や農地との距離など、複数の要因が被害に影響すると考えられます。
農作物被害ではイノシシが全体の約59%を占めて最多です。次いでシカ、ハクビシン、クマの順となっています。作物別では稲の被害が最も大きく、次いで野菜、果樹の順です。
基本は電気柵やネットでの物理的な防御、収穫しない作物や生ゴミを放置しないことです。エサになるものを置かないことで、動物を寄せ付けにくくできます。地域ぐるみの対策も効果的です。詳しくは市町村の鳥獣対策窓口に相談できます。
栃木県が2026年6月11日に発表した「令和7(2025)年度野生鳥獣の捕獲状況及び農林業被害状況」の報道発表資料に基づいています。詳細な数値は栃木県公式サイトの発表資料(PDF)で確認できます。
まとめ
令和7年度の栃木県は、シカ・イノシシの捕獲数こそ減ったものの捕獲目標は達成。一方で農作物被害額はわずかに増え、イノシシが被害の約6割を占めるという結果でした。林業ではシカ・クマによる被害面積が増加しています。
全国的にクマ被害が注目される今、栃木でも野生鳥獣との付き合い方は他人事ではありません。家庭菜園やレジャー、ドライブの際には、ぜひ頭の片隅に置いておきたいデータです。


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